こんにちは。
コナイトで見習いバーテンダーをしていた、大阪大学4回生の吉岡紗希です。
普段はコナイトの姉妹店である「オオサカンスペース」(コワーキングスペース)のスタッフを務めているのですが、
・バーに興味がある
・自分から遠い立場や価値観の持ち主である人とお話をしてみたい
という思いから、見習いバーテンダーとして働かせてもらいました。
「していた」、「働かせてもらいました」となっているのは、もうコナイトでバーテンをする機会はないからです。昨年の7月頃から働き始め、約半年働かせてもらいました。学業で勤務できないことも多く、短かった勤務期間でしたが、様々な思い出ばかりです。「コナイトで働けたからこそ」という経験が沢山ありました。
そこで、今回のブログでは、コナイトで働く際に起こった出来事を、自分の感想とともに振り返りたいと思います。
7月:大人って元気だな…
私がコナイトで勤務を開始したのは7月はじめ。6月末からオオサカンスペースの学生スタッフによる「見習いバーテン」がはじまり、「色々な経験をしよう」と思っていた私は参加することに。
家の近くにバーがあり、元々そこに慣れ親しんでいた私にはバーは「静かにゆっくり話してる」「きれいなカクテルが沢山」「少し背伸びしたくなる場所」という印象があり、「コナイトも同じようなのかな」と少し緊張していました。
その印象は大きく裏切られました。(いい意味で)「お客さん、めちゃくちゃ元気やん…」とびっくりした記憶があります。
会員制のバーということでお客さんは仲良しだし、アルコールが入っているということもあって、面白い話が沢山飛び交う、にぎやかな場になっていました。(もちろん消毒やパーテーションなど、感染対策はしていましたよ!)
それもそのはず。コナイトは「交流」がメインのバー。昼間は自分の仕事を(交流しつつも)黙々とする大人の人たちが、アルコールを入れて、新しい仕事のことだったり、仕事以外のことだったり、とにかく何でも話していました。心なしか昼間よりも表情が緩んでいます。私も仲間に入れてもらい、する話は大学生の友人と話すことと全く違い、発見の連続でした。時には私自身の相談をしたり…
コナイトで働いてなければ決して大学生のうちに会うことはなかったであろう大人の方と、近い立場で色々話せたことは、楽しさでしかありませんでした。飲む酒も、ビールやハイボールがメイン。たまに注文が来るカクテルはジントニック、ジンソニックなどさっぱりとしたお酒。女子大生らしく(?)甘いお酒や果実酒が好きな私は、「やっぱり大人になるとこの種類のお酒を美味しく感じるようになるのかなあ」と思ってみたり。
他のバーとは違う、「コナイト」だからこその魅力に触れられました。
8・9月:ノンアルコールカクテルって面白い
8月2日に緊急事態宣言が再び発令されたことで、酒類の提供は難しくなることに。そこで考えついた案は、「ノンアルコールカクテル」の提供でした。福谷君や平山君が残してくれたレシピを基に、「ヴァージンモヒート」や「プッシーキャット」などのカクテルを作り始めました。
今まで、シェイカーを使ってカクテルを作ったことはありませんでしたし、沢山の材料を混ぜてできたカクテルは、ほぼジュースなのに、心なしか特別に感じられました。
やはりノンアルコールだからか、コナイトに来られる方も静か。ゆっくりと落ち着いて会話していました。バーで働いている立場としては、働きやすいのも確かですが、賑わいが減ったコナイトは、少々寂しく感じられました。「早くお酒を提供したいな」と感じたことを覚えています。
興味が湧き、ノンアルコールカクテルを提供するお店にも行くようになりました。飲食店が苦しい時期だからこそ、飲むようになったカクテル。お店の工夫も感じられました。 コナイトを通じて、「お酒」というものにより深く興味を持つことができたように思います。
12月:(勤務から離れているのに)NHKの取材を受ける
10月に緊急事態宣言が解除され、アルコールの提供が可能に。7月のような状態に戻ってきました。
しかし、私はというと、学業が忙しくなり卒業論文の提出までは勤務を見合わせることに。他の見習いバーテンダ―たちの話を聞いて、「楽しそうだな」と思っているだけでした。
けれども。オオサカンスペースの勤務日が火曜日だったのですが、12月に来た取材がたまたま同じ曜日だったことで、私は「コナイトの学生バーテンダー」として取材を受けることに。初のNHK出演が決まりました。
「最近働けてないのにいいのかな…」と思いつつ、事前取材や、当日の取材・撮影に参加することになりました。就活を終えたからこそ感じた「コナイト」というコミュニティーの特殊さ、日々を楽しんで生きる大人と知り合えたことの良さ、出会った方たちのように自分の人生を楽しんでいきたいという思いを語った記憶があります。
残念ながら、短い放送枠ということもあり大部分がカットされましたが、取材を通して今まで何となく感じていた思いが言語化され、新たな学びの蓄積になりました。言語化は大事ですね。
1月:一回離れてみてわかった、コナイトの良さ
無事に卒業論文を提出し終え、コナイト勤務に復帰しました。「まん防」のため、1か月しか勤務はできませんでしたが、リキュールを使って好きなカクテルを作ったり、会ったことのない人とお話したりと、夏よりもより自由にやらせていただいた記憶があります。
印象に残っているのは、コナイトを通じて新居の相談ができる人とつながることができたことです。私が引っ越し先を探していると言ったら、土地勘がある人を紹介していただき、実際に相談させていただけました。自分の交友関係ではここまでスムーズに相談にまで行きつかなかったと思うので、感謝しかありません。学生が大人のコミュニティの中にいられるという「コナイト」が特殊なんだろうなと思えました。
全く異なる仕事をしている人が、コナイトという一つの場に集う。全く異なる経験や考えを持つ人が話すからこそ、新たな出来事のはじまりや、刺激につながる。自分がその中にいれたこと、その中で様々なことに出会えたことが、宝物になりました。
そしてこれはあくまで持論ですが、学生だからこそ、このような大人の方たちとこのような関係を築きやすいのだと思っていて。
自分が社会人になってしまった状態で出会ったら、打ち解けるにはもう少し時間がかかったと感じることがあります。「学生」だからこそ、戸惑う中でも輪の中に自分から入りやすく、色々な方と話し、その方から沢山のことを教えていただけたのかな、と思います。素直に聞き、素直に教えてもらって、素直に吸収することができてよかったと思います。けれども、社会人になっても、あえて自分とは違う立場や経歴の人がいるコミュニティに飛び込んで、様々なことを学びつづけしたいです。コナイトでいろいろなことを教えてもらったように。
お酒の知識だけでなく、様々な人と知り合うこと、そして学んでいくことを勤務で学ぶことができました。
コナイトの皆さん、ありがとうございました!
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